大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(あ)1079 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人工富工の上告趣意は、原判決は憲法三一条に違反しているとの主張である

が、実質においては単なる刑訴四〇四条、三三五条違反の主張に過ぎないから、刑

訴四〇五条の上告理由に当らない。のみならず、原判決は、第一審判決が「被告人

は昭和三四年三月二九日施行の藤岡市議会議員選挙に際し同月一八日立候補の届出

をしたものであるが、その届出前である同月一四日A及びBと共謀の上自己に当選

を得る目的をもつて選挙人C外七名に対し選挙運動の報酬等として現金二〇万円を

供与し、もつて立候補届出前に選挙運動をしたものである」との事実を認定しなが

ら、被告人の右立候補届出前の金員供与の所為につき公職選挙法二二一条一項一号

を適用しないで同条三項を適用した誤りがあるものとし、これを違法として刑訴三

九七条、四〇〇条但書により第一審判決を破棄するに当り、同判決認定の事実に法

令を適用したのみでその証拠を引用せず又はその証拠の標目を掲げていないとして

も、原判決は第一審判決挙示の同一の証拠を援用した趣旨と解することができるか

ら(昭和二五年(あ)三一三七号同二七年五月六日第三小法廷判決、昭和三一年(

あ)三二六号同三一年一一月三〇日第二小法廷決定各参照)、原判決には所論刑訴

法の違反もない。その他本件につき記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由

は認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三五年九月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

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裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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